北海道教職員組合(北教組)の不正献金事件で、政治資金規正法(企業・団体献金の禁止)違反の罪に問われた民主党の小林千代美衆院議員(北海道5区)陣営の元会計責任者、木村美智留被告(46)に対し札幌地裁は9日、禁固6月、執行猶予3年(求刑・禁固6月)の判決を言い渡した。辻川靖夫裁判長は「民主主義の根幹をなす国政選挙で、政治の健全な発達に寄与する法の趣旨に反した悪質な行為」と述べた。
木村被告側は控訴しない方針で、判決は1審で確定するとみられる。
木村被告は公判で北教組の委員長(故人)と委員長代理の長田秀樹被告(50)から08年12月~09年7月に計1600万円を受け取ったとする起訴内容を全面的に認め、争点は情状面だけだった。
判決は不正献金の背景について「衆議院の解散がなかなか行われず(小林陣営が)事務所賃料などの経費に窮するようになっていた」と指摘。木村被告が自分の判断で資金提供を依頼し、受領も4回に上ったことを挙げて「厳しい非難に値し、刑事責任は重い」と断じた。一方で反省の態度を示していることなどを考慮し、執行猶予を付けた。
長田被告と団体としての北教組の判決は14日に言い渡される。いずれも起訴内容を認めており、検察側は長田被告に禁固4月、北教組に罰金50万円を求刑している。【久野華代】
◇「司法の判断を厳粛に受け止める」…小林議員
小林千代美衆院議員は9日、国会内で記者団に対し「司法の判断を厳粛に受け止める。政治不信を与えたことに心からおわびを申し上げたい」と語った。自身の進退については、14日に北教組幹部側の判決があることから「数日間日程があるので党、道連と相談しながら14日に身の処し方を話す」と述べた。
小林氏はすでに、国会閉会後に議員辞職する意向を固めており、同日表明する方針。
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